2008年12月21日

「テロルの決算」 沢木耕太郎 文春文庫


絶望と絶望の交錯。

避けていたわけではないのですが、
初めて読んだ、沢木耕太郎です。

中心となる話の舞台は昭和30年頃。
(映画「三丁目の夕日」と同じです)

右翼も左翼も普通の人達も、
国民の力で政治を変えることができる、
みんなが声をあげ、合わせれば、
国をもっと良い方向に変えられると信じていた時代の物語。

口先だけでの右翼に絶望した少年が
日本が赤化することを自らの行動で防ごうと、
当時の社会党委員長を演説会の壇上で刺殺します。

その瞬間が交錯するまでの、ふたりの人生をていねいにたどり、
さらにはそれ以後の事件の余波にも書き記します。

「彼らはなんだったのか」、
「あの時代はどんな空気が流れていたのか」。

読んでいるときに、ずっとそんなことを頭の中で追っかけてました。

しかし、あんな時代はこないでしょうね。
いや、来るか。世の中が絶望へと向かっているからな。



posted by リュウジ at 15:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 読了本 ドキュメント/ルポ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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