2007年10月28日

「私はなぜ逮捕され、そこで何を見たか。」 島村英紀 講談社文庫


笑ってしまう、笑えない結末。

ドキュメント・・・というより体験記。
書き手は大学の教授。内容はタイトルどおり、
金銭詐欺の容疑で逮捕された後の取り調べ、拘置所での暮らしぶり、裁判の様子など。
大学教授(専門は地震)らしく・・・と言えばいいのか、
冷めた観察眼を持って書き進めていく。

最初の方はその観察眼で、「どこどこは00cmの長さがあって」など、
やたらと数値が出てきてしんどかった。
ただ、拘置所での食事のメニューを日記のように日ごとに書かれてあって、
そんなことを記録として書き留めておこうとする学者気質は、
さすが。面白い。

でも、そんな話はおかずの部分。
主食は骨太。日本の裁判制度の矛盾、日本やマスコミ、検察の矛盾を
きっちりと浮かび出している。

つまり、この学者さんの裁判自体は、執行猶予付きの有罪判決。
彼は、控訴はしなかった。つまり有罪を認めたということ。

しかし、この“詐欺”事件の内容はどう見ても「無罪」。

なぜ、控訴しなかったのか。

そこが、主食。とっても美味しかった。
posted by リュウジ at 14:56| Comment(2) | TrackBack(0) | 読了本 ドキュメント/ルポ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
拙著『私はなぜ逮捕され、そこで何を見たか。』(講談社文庫)の好意的なご紹介をありがとうございました。

ところで、私の名前は「島村英紀」です。
Posted by 島村英紀 at 2007年10月31日 20:43
島村さま
大変失礼しました。
つたない読了記まで目を通していただき、
ありがとうございます。
Posted by リュウジ at 2007年11月01日 13:04
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